英国の夢 ラファエル前派展」を観てきました。
印象に残った絵はいくつかありましたが、普段とは
違った意味でとても気になった絵が1つありました。
ミレイの「ブラック・ブランズウィッカーズの兵士」です。
出兵する恋人との別れの場面を描いているこの作品。
恋人達の切ない表情や女性のドレスのサテン生地が
見事に描写されている点など興味深い部分はたくさん
ありますが、私は左下の赤で囲んだ部分に釘付けに。
小さな犬がいます。犬の姿形だけでなく、この絵の
舞台がプロイセン(=ドイツ)であることからも、私には
どうしてもこの子がダックスフントにしか見えません。
しかも、ジークが得意だった「ください」ポーズです。
恋人達の別れという主題だけでも十分切ないのに
さらに切なくなり、しばらくその場を動けませんでした。
思い出すきっかけはどこにでもあるものなのですね。